mitsu2019

映画に関する感想などで御座います。

異人たちとの夏

1988年の映画「異人たちとの夏」 を観た時は20代で、世間はバブル経済真っ盛り。あの時まさか日本がこんなに凋落していて、ましてや疫病に2年も苦しむなんて思いもよらずです。

 

 

みんな若い

 

夏にやるよねこの映画、それもそのはずお盆は亡くなった人が浄土から現世に戻ってくる期間、この映画の背景になってまして、世間に疲れ切った中年男性が、幼い頃に死に別れた両親とひと夏を過ごすといお話。親になった今あらためてじっくり観てみますってえと、これが、ええ、泣けた。

 

 

20代の頃は、まるで泣けず、大林監督の尾道三部作が好きで観ただけでしたから、ふーん、鶴ちゃん演技上手いなあくらいなもんでしたが、浅草の元気で情緒ある風景(今は閑散としてる)、ノスタルジックな演出に吸い込まれ、他界した自分の両親を想ったり、また息子を想う親の気持ちも今は分かったりで。

 

 

 

「身体だけは気をつけるんだよ」って言いながらあの世へ消えゆく(泣)

 

 

映画はその年代、年代で観るとまた違った作品になるんだよ、って誰だったけか言ってたけど、それホント。ずるい設定と分かりながらもこんなおとぎ話も良し、と思わせる監督と演者の力量。この夏、映画を想いつつ浅草巡りをしようと思います。 今半行くよ。

 

 

 

立ち上がれ!

勝負に賭ける渡邊選手の想いはきっと日本バスケの未来を明るくするはず

 

 

背負い過ぎで今回はまだ篠山選手を代表に残してチームの纏め役と牽引はベテランの彼に任せて、渡邊選手はプレーに専念して欲しかった。と、試合後は思いましたが、甘いね俺、もうここから彼の日本代表の使命が始まったんだなって事。日本バスケ、暗くい長いトンネルの先にやっと少し明りが見えた所。

 

 

先ずは3年後へ

 

始っちゃあ、やるしかねえ、日本代表!

オモロー! 懐かしの世界のナベアツ

 

 

いえ違います、熱いのはこっちの世界

オリンピックバスケ男子日本代表です!

 

 

その昔(僕がまだ中学生だった頃) バスケットボールはオリンピック出場はなし、アジアでも勝てず、当時流行ったキリンカップ国際親善試合は、アメリカの大学生と試合をしてボロ負けでした。良いプレーヤーは沢山いたのですが、アメリカに留学する人もおらず、ましてやプロリーグもなかった。

 

 

これ、むかーしのバスケ日本代表

 

 

でも、結構一生懸命に応援してました。常に劣勢の中で日本人の活躍が嬉しくて、純粋なバスケ少年だったと。その後、社会人になってからはもっぱら、NBAと子供のバスケ観戦だけになり、田伏選手でビックリしたけど、その後が続かず、日本代表も相変わらずの低迷だった。

 

 

時を経て、遂に来ましたこの時が、オリンピックに日本代表が出場!

 

 

これが、2021年バスケ日本代表! 迫力増し増し

 

 

NBA選手である、渡邊&八村、海外リーグ経験者の富樫&馬場らの存在が大きいけど、長年国内を牽引してきた、比江島、田中、金丸も頑張っていて、良いゲームが期待出来そうです。昨晩のスペイン戦は負けはしたものの、現在の世界王者に対して、11点差で食らいついた。低迷した昔の日本代表を知っている者としては、未来を感じた。1勝は重いけど、なんとかもぎ取って欲しいね。

 

 

八村のポスターダンク! こんなんひと昔はあり得まへんで!

 

 

スペインのベテランNBA経験者のパウ・ガソル(216㎝)の上から叩き込む八村選。他にもスティールからそのままダンクした、馬場そして渡邊。10回試合したら、1.2回は勝てそうな気がする。USAは個が凄すぎて無理かもしれないけど、欧州、アジアには十分に勝てるケースがあると思います。

 

 

女子代表、3X3代表も良い感じだ!

 

 

コロナ禍に於いてのオリンピック開催について、色々な問題点、五輪の意義、金まみれの利権ビジネスと政治利用、分断、反省と改善、総括。ここは終了後きちんとするとして、今は大会と選手の無事を祈願。

 

 

ポール師匠&ワタナビ凱旋!

懐かしのポール師匠!

 

 

いや、違いますこっち

NBA16年目ファイナル戦う、クリス・ポール

 

 

指パッチンはたまにするかも? NBAのC・ポールは無事にファイナル1回戦を戦い、大活躍にて勝利し、シリーズ先勝です。流石です。36歳の奇蹟です。でも心配です、ほんとここぞの怪我が。なになにそこは過去の体験から考慮していると思いこのまま一気に優勝して欲しい。

 

 

さて嬉しい話題をもう一本。

 

 

渡邊雄太選手が帰国し、日本代表に合流。五輪強化試合で格上ハンガリーと対戦、渡邊選手両チームトップの25得点7リバンド4アシスト2スティールを記録。ひとりずば抜けてました。なんて言うか、NBA選手って改めて凄いと思う。みんな行かなきゃダメだよ、私も行くよ。

 

 

圧倒的な存在感で日本を勝利に導いた!

 

 

週末、対ベルギー、フィンランドと対戦します。楽しみだ。沖縄アリーナが素晴らしいアリーナなので、いつか絶対行こうとおもっちょります。更に八村&馬場が加われば1勝位できるかもしれません。個人的にはガードは富樫が良いのではなんて思います。サイズを上げたいのはわかりますが・・まあ、がんばれ日本バスケ!

 

ユータ&ルイ

 

少し前に統一プロリーグが発足した日本。そんな今頃感のある中で今度はひとりの青年が高卒でアメリカに渡り、努力してNBAのコートに立った。そんでまたその興奮冷めやらぬうちに、今度は本家NBAのドラフト1巡目に指名される青年が現れた。長い間、閑散期だった日本バスケが繁忙期に入った様だ。

 

 

その二人の青年、渡邊雄太と八村 塁。

 

 

八村選手も当然応援しておりますが、ほっといても活躍はする力量があるので、心配なのは渡邊選手。2WAY契約もあと僅か。今季は下部組織のGリーグで大活躍中ですが、上に中々コールアップされずチャンスがなかった。の、ですが、FAデッドライン後にチーム内で選手の移籍加入があり、渡邊選手に、ここ数試合チャンスが巡ってきてます。大活躍とまではいかないものの、渡邊選手らしいチームファーストな堅実プレイで貢献していると思います。欲を言えばシュートもう少し狙って欲しい。狙える場面あり。

 

 

縦のデフェンスでも相手選手を抑える事ができ、カバーデフェンスも良いので、デフェンシブプレーヤーとして、デフェンスレーティング最下位のウイザーズが契約して欲しい。八村選手もいる事ですし、ラトビア会とジャパニーズ会が結成され、チームデフェンス力も上がり、優勝だこりゃ。うんうん。

 

ドン・キホーテ

着想から30年の月日を経て完成した映画「ドン・キホーテを殺した男」を観た。

 

邦題は「テリー・ギリアムドン・キホーテ」だったか? どちらでも構わない。兎に角、白昼夢な男ギリアム爺の執念に乾杯。スパロー役でブレイク前のジョニー・デップを主役に撮影が開始されたものの、アクシデント連発の撮影と製作費の関係や役者の体調不良などで頓挫。その後もアクシデント続きで、配役も都度契約しては破棄の繰り返し。その模様を描いたドキュメント映画「ラマンチャの男」が制作され観ましたけど、これで気が済んだと思いきや、スペインとモロッコ辺りにこれだ、と言う撮影地に出逢ったギリアム氏は再度挑戦を決意し、遂に完成させたのでした。

 

 

 

 

若手気鋭のCM監督トビーはスランプで撮影が進まない。偶然自分が学生時代に撮った「ドン・キホーテを殺した男」のDVDに出逢う。懐かしさから当時の撮影現場を訪ねると、ドン・キホーテ役に抜擢した靴職人は、自分がドン・キホーテだと思い込んだ認知症老人となっており、ヒロイン役だった村の少女は女優を目指しマドリードへ行ってしまった事を知る。その老人に弟子のサンチョだと勘違いされ、一緒に旅に出る羽目に。旅の途中でヒロインの少女にも再会して惹かれるが、彼女は囚われの身だった・・

 

 

 

 

主演に、人気実力共に急成長株のアダム・ドライバードン・キホーテ役に、ジョナサン・プライス。この人最近グレンクロースと共演してまして上手いんです。恐らく、恐らくですけどギリアムなりに妥協した作品だったと思います。それは予算的に。大人になったのか死ぬ前に完成させたかったのか80歳だもんね。しかしながら、面白い作品でした。アダムドライバーの魅力満開だし、ジョナサンは上手いし、テンポよくギリアムらしさもありつつ、笑いも幻想も織り交ぜて、観客を不思議な小旅行に誘います。小旅行で迷子になる様なあの感じ。中学生の時に日帰りで行ったノコギリ島で遭難したのを思い出したなあ。

 

 

ギリアム映画のテーマ「体制と個人」、大きなものに立ち向かう情熱を描く。まさにドン・キホーテメンタリティー。映画を観ているうちに、ドン・キホーテ役はギリアム監督自身が演じても、いいんじゃね、って思ってました。これで悔いは無いのかギリアム。いやいやもう次の構想があるのかもねギリアム。

 

 

もう!わしがドン・キホーテやるでーってね、風貌も変わらんし。

 

 

会社行くだけのつまんない日常から、ちょっとした冒険を味わえますよ、劇場で。

 

 

フォード vs フェラーリ

伝説の実話を映画化した「フォード vs フェラーリ」を鑑賞。これは絶対劇場でしょ、つー事で仕事も適当にして映画館へGO!

 

 

 

 

1964-1966年にかけてカーレースの世界で凌ぎを削った、アメリカの自動車王ヘンリーフォード二世と、イタリアのレーシングメーカーフェラーリの天才創始者エンツォ・フェラーリ。ガソリンの匂いと爆音響くカーレース全盛期を舞台に、二人の自動車爺が戦うお話。ではありません。

 

 

ヘンリーフォード

エンツォフェラーリ

 

 

伝説のカーレーサー、キャロル・シェルビンと、ケン・マイルズとの、男の友情物語であるのである。シェルビンには鉄板俳優マット・デイモン。マイルズは役を凌駕しちゃう、うるさ型俳優クリスチャン・ベールが演じている。この二人実に良かった事を始めに伝えつつ本編の事を語ろう。

 

 

シェルビン&ケン

 

 

業績不振の自動車会社フォード社は、打開策としてスポーツカーの量産を企画する。手っ取り早く、カーレースで王者のイタリアフェラーリ社の買収を試みるも、レース関係の取り仕切りをフォード社が担う契約条項に腹を立てたフェラーリ社の代表エンツォ・フェラーリに「お金で買えないものもあんだばかちんが」と断られ、それに怒ったフォード社長は、レースでフェラーリに勝って仕返しをすると宣言。両者子供。

 

 

「あー!フェラーリ潰す」

 

 

しかしレーシングカーのノウハウが無いフォード社は、零細人気カーメーカー会社に目を付ける。社長は当時カーレースの最高峰だった、ル・マン24時間耐久レースで唯一優勝したシェルビンだったのです。そこでテストドライバー兼技術アドバイザーとして働くのが、ケン・マイルズ。二人はフォード社の依頼を受け、ル・マンレースで勝てるクルマの開発に乗りだすんです。

 

 

クルマ好きにはここ迄でもう最高の世界。もう前席のカーマニアおっさんはノリノリで身体揺らしてます。GO!GO!って感じ。そうですここから、フォード爺とフェラーリ爺の話から、現場の二人に話が移行します。フォードとエンツォはウイスキーとワインでも飲んで、待ってろ、って事です。

 

 

出来たよGT40!

 

天才ドライバーである、ケンの自信過剰な職人気質があだとなり、フォードの経営陣営に疎まれ、干されちゃたり、その中を巧く取り持つ苦労をシェルビンがしたりして、GT40という名車が生まれ、紆余曲折ありながらも、ケンがそれを操り、ル・マンレースに参加する事になり、そして・・・!

 

 

「俺は何のためにここへ来た?あー!」

「右フォード、左フェラーリっす」

 

 

この映画、面白いけど本来は題名「シェルビン & ケン」かなと思う。そこ中心に描いたバディもの。米国と欧州の自動車文化の違いと、フォードとフェラーリの技術者の事や、フォード氏とエンツォ氏の生い立ち的な話にもなり得たが、市井の人間を中心にして描いたのだ。家庭ドラマも織り交ぜ、大会社の欺瞞を破る零細企業の爽快感を描いた。あ、あれ? これって下町ロケット (笑)

 

父と子の交流も織り交ぜつつな欲張り映画

 

どの業界にも国にもあり得るお話なんですね。1日1200台を量産するフォードが、月に600台の手作り工場フェラーリに敵わず、アメリカの零細自動車改造・修理・販売小会社に助けを求め、そして勝つというこれまさに、下町ロケットだ。しかしながら、やはりこの映画は実在の人物、シェルビンとケンの人物像に注目した。二人とも第二次世界大戦に従事し、シェルビンは空軍パイロット、ケンはノルマンディー上陸作戦で戦車部隊に所属。そんな二人だから、レースに賭ける情熱はクレイジーの一言に尽きます。

 

 

こんな時代でこんな野郎どもになりたかった

 

 

型破りで人間味溢れる魅力的は人物は、もう現代に中々出てこないだろうと思いつつ鑑賞してました。ガソリンと電気、コンピュータと算盤、固定電話とスマホ。便利さは人の強さを失わせる。劇中で、シェルビンが「やるべき事が見つかった人間は幸せだ」と語ります。本当にそう思います。

 

嗚呼、またマニュアル車に乗りたくなったー!