mitsu2019

映画に関する感想などで御座います。

異人たちとの夏

1988年の映画「異人たちとの夏」 を観た時は20代で、世間はバブル経済真っ盛り。あの時まさか日本がこんなに凋落していて、ましてや疫病に2年も苦しむなんて思いもよらずです。

 

 

みんな若い

 

夏にやるよねこの映画、それもそのはずお盆は亡くなった人が浄土から現世に戻ってくる期間、この映画の背景になってまして、世間に疲れ切った中年男性が、幼い頃に死に別れた両親とひと夏を過ごすといお話。親になった今あらためてじっくり観てみますってえと、これが、ええ、泣けた。

 

 

20代の頃は、まるで泣けず、大林監督の尾道三部作が好きで観ただけでしたから、ふーん、鶴ちゃん演技上手いなあくらいなもんでしたが、浅草の元気で情緒ある風景(今は閑散としてる)、ノスタルジックな演出に吸い込まれ、他界した自分の両親を想ったり、また息子を想う親の気持ちも今は分かったりで。

 

 

 

「身体だけは気をつけるんだよ」って言いながらあの世へ消えゆく(泣)

 

 

映画はその年代、年代で観るとまた違った作品になるんだよ、って誰だったけか言ってたけど、それホント。ずるい設定と分かりながらもこんなおとぎ話も良し、と思わせる監督と演者の力量。この夏、映画を想いつつ浅草巡りをしようと思います。 今半行くよ。