ザ・シークレットマン

リーアムな、兄さん。

頼りになるタフガイを演じきる男「リーアム・ニーソン」　主演の作品は新春初鑑賞に相応しい映画なのであろうか？初映画鑑賞は映画館で。それは叶わなかったので録画したテレビ放送の映画を観ましょう。

映画「ザ・シークレットマン」　原題は「MARK FELT THE MAN BROUGHT DOWN THE WHITE HOUSE」長いね。マークフェルトとは主人公の名前で実在の人物。FBI副長官である。1972年のワシントン。ウオーターゲート事件を追うFBI捜査官たちの捜査妨害をする謎の圧力。その圧力こそ時の最大権力であるホワイトハウス。最大の敵に屈せず立ち向かった男がこの兄さんだった。

二人ともわけー

ウオーターゲイト事件を扱った映画と言えば「大統領の陰謀」が有名ですが、若きジャーナリスト二人が事件の真相に迫るのに協力した謎の情報提供者「ディープスロート」こそが、にーさん演じる、マークフェルトなのです。二つの映画の因果関係が判ると、こりゃ、面白いぞと思いながらみちょりましたが。

にーさんが、いつものようにキレて大暴れしない。淡々と進行していくのだ。渋すぎる演技なのだ。重厚すぎる淡々演出に半ば退屈するも、いつ暴れるのか唾を飲み込みながら静観したが、ワシントンポストの記者（恐らくダスティンホフマンが演じた人）に、粛々と情報を提供するだけだった。

やや消化不良感は否めない作品なれど、リーアム・ニーソンの重厚な渋みは良かった。しかしながらこの実在の人物である、マーク・フェルト氏は、何の為に自らの地位を掛けて迄、この陰謀に立ち向かったのか？アメリカの良心などと後に謳われるが、果たして正義だったのでしょうか。

国家公務員とは国家に忠誠を誓い、その時の国家元首に仕える仕事。実際劇中でマーク氏は国家を守る為に、盗聴や恫喝、不法逮捕などイリーガルな行為をしてきたと述べる。しかしその一方で法を順守する事も誓っているわけですから、法を犯した元首は法に従い弾劾されるのだとも言える。

単にニクソン大統領がいけ好かなかったのかな？　いや恐らく彼はFBI捜査官という仲間と組織を守る為にやったんじゃないのかなと、劇中の台詞等々からそう思うのです。

何はともあれ、この映画を今の警察・検察やマスコミ関係者に観て頂いて感想文を書いてもらいたい。ちょっと日本政府はタガが外れ過ぎですからねえ。